goldfish-dictionary-rogo-1

金魚の生態・飼育情報サイト
GOLDFISH-dictionary

病気

穴あき病の原因と対策

穴あき病は、体の表面が穴が空いたような状態になる病気です。重症になると穴がきれいに治らないこともあるので早い対処が必要です。今回は、そんな穴あき病の原因と対策を詳しく説明していきたいと思います。

穴あき病とは

穴あき病は、金魚の鱗が剥がれてその下の皮膚が露出していき徐々にその下の筋肉組織まで露出していきます。しかし、筋肉組織よりも深部の組織に進行していくことは少ないのが特徴です。ですので、内蔵組織などが穴あき病によって露出することは非常に少ないです。穴あき病の特徴として、他の病気のように症状の範囲を広げるのではなく、体組織の中に進行していくのが特徴です。なので、金魚の体に穴があいたように見えます。

穴あき病の原因

穴あき病の原因は、非定型エロモナス・サルモニシダによって引き起こされます。非定型エロモナス・サルモニシダは、比較的低温を好む傾向があります。ですので、穴あき病が発症する時期は、春と秋が一番多いです。そして、非定型エロモナス・サルモニシダは、体の表面の患部で活発に活動して、体組織の深部にある内臓組織で活動することは少ないです。

穴あき病の症状

初期症状

ulcer_img_1

穴あき病の初期症状は、1~2枚の鱗が少し赤くなっていき、わずかに隆起してきます。その後、赤くなっている範囲が鱗の周辺に広がっていき、そして最初の鱗が剥がれて、内側の皮膚が見えます。

末期症状

ulcer_img_2

穴あき病の末期になると、筋肉組織が露出してきます。しかし、筋肉組織よりも深部の部分に進行することは非常に珍しくほとんどありません。穴あき病は、他の病気などと違い発症してすぐに死ぬことはあまりありませんが、水質環境の急激な変化や低酸素状態が続いた際には、急速に死ぬ可能性が高くなります。

穴あき病の治し方

病気の金魚を別にする

ulcer_img_3

穴あき病に罹った金魚は、すぐに死ぬことなどはあまりありませんが、徐々に免疫力が低下していき他の病気などに罹ることがありますので、穴あき病になっている金魚は早めに別の入れ物に移すのがいいです。

水温を上げる

穴あき病を引き起こす非定型エロモナス・サルモニシダは、比較的低温である環境での働きが活発なのが特徴です。なので、水温を上げてあげることによって非定型エロモナス・サルモニシダの働きを鈍らせることで早く病気が治る要因になります。ですが、水温を上げるためには熱帯魚を飼う時に使用するヒーターという器具が必要になってきます。なので、ヒーターを持っていない方は他にも治す方法はあるので、無理してする必要はありません。

塩浴による治療

塩浴は、穴あき病の治療法の中でも、もっともやりやすい方法です。塩浴のやり方は、罹っている金魚が入っている入れ物の水に、水に対して0.5%の塩を入れます。正直これだけです。できれば、罹っていない金魚が入っている水槽の方にも塩浴するのをオススメします。罹っていない金魚の中にもまだ発症していないだけでいつ発症してもおかしくない金魚がいるかもしれないですし、もしその金魚が発症したら元も子もないので前もっと処置することをオススメします。

薬浴による治療

塩浴よりももっと早く病気を治したい方や確実に治したい方は薬浴をするようにしましょう。穴あき病に効く専用の薬を使用して治療してしていく方法です。塩浴と薬浴を並行でやっていくことも可能です。穴あき病に効果がある薬は、「観パラD」や「エルバージュエース」などがあります。

穴あき病の対策

水温が低い時

穴あき病は、水温が低い時になることが多いので、水温が低いときには注意してみておくことが重要になってきます。また、昼は水温が高く夜に水温が低い場合には、他の病気になることもあるので特に注意しておくことが大切です。

新しく金魚を入れる時

新しく金魚を購入した際に、新入りの金魚は住む環境がガラリと変わるのでとてもストレスがかかっている状況です。そういう状況は、穴あき病に罹りやすい状況でもあります。ですので、1週間から10日ほどバケツなど他の入れ物で様子を見てから他の金魚と飼うことをおすすめします。ですがもし、新しく金魚を購入されてすぐに他の金魚を飼おうと考えている場合には、塩浴などして病原菌の量を減少させておくことで穴あき病や他の病気に罹るリスクを少なくする事ができます。

穴あき病が治った後の部位

ulcer_img_4

穴あき病で、開いた穴は軽症であれば治りますが、重症であれば治らないこともありますので、早期発見をして正しい対処をするようにしましょう。

jaJapanese