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生態

麁の華の特徴と飼い方

麁の華は背びれがないオランダシシガシラと大阪らんちゅうとの交配により生まれ、成長すると尾びれが長くなりスマートで美しい金魚になります。今回は、麁の華の特徴と飼い方を詳しく説明していきたいと思います。

麁の華とは

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麁の華(あらたまのはな)は、背びれがないオランダシシガシラと大阪らんちゅうとの交配により生まれた金魚になります。まだ生まれて間もない品種ということもあり発展途上の品種だと言えます。成長していくと、肉瘤はあまり成長することはなく尾びれが長くなりコメットなどの品種のようなスマートで美しい金魚に成長します。麁の華自体の知名度は、比較的新しい品種で市場に出回る数も少ないこともあり低いと言えます。麁の華は、書籍や他のサイトなどでは「麁玉の華(あらたまのはな)」と表記することもあります。※当サイトでは「麁の華(あらたまのはな)」で統一しています。

麁の華の成り立ち

麁の華は、1998年(平成10年)前後に、静岡県浜松市浜北にいられる磯部静夫氏により作出されました。磯部氏が当時住んでいた地名が、昔は麁(あらたま)村と呼ばれていたことから、愛着ある地名で生まれた地金魚としての願いを込めて命名され「麁の華」となりました。2004年(平成16年)の静岡県金魚品評大会において珍魚賞(その他の部)で最優秀賞に輝きその時のオリジナルの麁の華はオランダシシガシラと大阪らんちゅうとの交配により生まれた個体でしたが、残念ながらその後子孫を繋ぐことができずに、現在の麁の華は磯部氏の師である浜松市に住んでいらっしゃる池山五郎氏から頂いたコメットの子孫と大阪らんちゅうの交雑種から再び出現させた個体が麁の華となっています。

麁の華の楽しみ方

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麁の華の楽しみ方は、ランチュウの系統と違い肉瘤などを楽しむのではなく頭の先端から尾びれまでがスラッとしており尾びれが長くとても美しいのを楽しみます。それらを楽しむのであれば、水槽などで横から観賞する方法(横見)のほうがオススメです。横見で鑑賞することで、ランチュウの系統と特徴である背びれがない背中の美しさと美しく伸びた尾びれを一緒に楽しむことができまた、肉瘤がないことでランチュウの系統とはまた違った麁の華独特の美しさを鑑賞することができます。上見で鑑賞すると、細身で真っ直ぐに伸びた体の形を観察でき、横見を最大限楽しんだ方は上見で鑑賞してみるとたま違った角度で楽しむことができます。

混泳させる際のポイント

他の金魚などと混泳させる際に何の種類が良くて何の種類が良くないのか不安になることがあります。まず、金魚全般に言えるのは他の種類と混泳するときにこれとこれは絶対にダメであるという禁止は存在しません。ですので、飼う金魚の性格や環境などによってはダメだと言われている種類同士でも仲良く生きていることもあります。ただ、金魚同士にも相性というものはあります。相性が悪い金魚同士を入れた場合に、すぐに喧嘩をしたり、または片方の金魚だけがエサを独占してしまう可能性が高くなります。なので、あまり相性が悪い金魚同士を入れるのは避けるべきではありますが、最初に説明したとおり金魚同士に禁止は存在しませんので、どうして混泳させてみたい方は混泳させても良いのかもしれません。では、蘭鋳と相性がいい金魚と相性が悪い金魚の説明をしていきます。

相性のいい金魚

麁の華と最も相性がいい金魚は、蘭鋳(ランチュウ)や江戸錦(エドニシキ)などのランチュウ型の金魚です。麁の華は頭部の肉瘤が発達しない品種であるので、ランチュウの型の金魚と入れることで違う部分などがとても分かりやすくそれぞれの特徴を見比べることができるのでオススメです。

相性が悪い金魚

麁の華と相性が悪い金魚は、和金(ワキン)やコメットなどの和金型の金魚です。和金型の金魚は、動きが機敏で短期間で大きくなる種類が多いです。もし和金型の金魚と混泳される際には、麁の華がエサなどを他の和金型の金魚に食べられて、体の差が離れていく可能性があるので気をつけるようにしてください。

麁の華を飼う際の注意点

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麁の華は、オランダシシガシラ系統とランチュウの系統との特徴をもらい他の金魚にはない特徴をしっかり持った品種になります。最大の特徴は、美しいフォルムです。そして、麁の華の最大の面白さはまだ完成形ではないことです。これからまだ進化していく品種であるので、これからどのような金魚になるのか気になる方はぜひ、飼育してみてください。金魚の品種の中でも流通量が少ない品種ということもあり目にする機会も少ないのでもし見つけた場合にはぜひ観察してみてその美しさを知るだけでも価値はあります。

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