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生態

和蘭獅子頭の特徴と飼い方

和蘭獅子頭は尾びれと頭の肉瘤に特徴を持った金魚です。体の色・頭の肉瘤の大きさ・尾びれの広がり方によってさまざまな楽しみ方が出来る金魚です。今回は、和蘭獅子頭の特徴と飼い方を詳しく説明していきたいと思います。

和蘭獅子頭とは

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和蘭獅子頭(オランダシシガシラ)は、琉金のような美しい尾びれと頭によく発達した肉瘤をもっている金魚です。体型は、琉金に比べて胴長で各ヒレも長く、頭部の肉瘤は発達するにつれて丸みを帯びてきます。口先は、琉金のように尖った形状にはなっておらず、丸く平らな形状になっています。和蘭獅子頭は、年齢を重ねていくにつれて肉瘤も発達してくるので、若い個体よりも二歳・三歳の個体のほうが非常に美しい品種になります。

和蘭獅子頭の成り立ち

和蘭獅子頭は、1800年頃に中国から日本に渡来してきました。中国では、和蘭獅子頭の原型となった紅高頭という品種が1593年頃には存在していたとされています。和蘭獅子頭(オランダシシガシラ)には、オランダという国名が入っていますが、和蘭獅子頭自体は中国から日本に入ってきておりオランダには、全く関係がありません。和蘭獅子頭のオランダは、中国から日本に入ってきた時代(江戸時代)は、外国から入ってきたもの(舶来品)にオランダの名が付けられていたので、中国から入ってきた金魚の和蘭獅子頭にオランダの名前の中にオランダを加えました。そして、和蘭獅子頭のシシガシラは、和蘭獅子頭の発達する頭部の肉瘤が、獅子の頭部に似ていたことから獅子頭と呼ばれていたので、日本に入ってきた際にその名をそのままもらったということです。なので、現在でも中国では和蘭獅子頭のことを獅子頭と呼ばれています。

和蘭獅子頭の楽しみ方

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和蘭獅子頭の楽しみ方は、成長するにつれて発達する頭部の肉瘤と成長するにつれて大きくそして美しくなる尾ビレです。和蘭獅子頭を楽しむ上で、肉瘤と尾ビレのバランスを楽しむのであれば、鉢などに入れて上から見る方法(上見)のほうがオススメです。上見で鑑賞することによって肉瘤と尾ビレのバランスと左右が均等になっているかなどを鑑賞することが出来ます。そして、肉瘤の大きさや迫力そして、和蘭獅子頭が動くたびに左右に揺れる尾ビレの美しさを楽しみたい方は、水槽などで横から観賞する方法(横見)のほうがオススメです。和蘭獅子頭は、見る方向や方法によってさまざまな楽しみ方が出来る金魚です。そして、成長するにつれて楽しむことが出来るポイントが徐々に増える金魚でもあるので飼い始めるとずっと楽しむことが出来ます。

混泳させる際のポイント

他の金魚などと混泳させる際に何の種類が良くて何の種類が良くないのか不安になることがあります。まず、金魚全般に言えるのは他の種類と混泳するときにこれとこれは絶対にダメであるという禁止は存在しません。ですので、飼う金魚の性格や環境などによってはダメだと言われている種類同士でも仲良く生きていることもあります。ただ、金魚同士にも相性というものはあります。相性が悪い金魚同士を入れた場合に、すぐに喧嘩をしたり、または片方の金魚だけがエサを独占してしまう可能性が高くなります。なので、あまり相性が悪い金魚同士を入れるのは避けるべきではありますが、最初に説明したとおり金魚同士に禁止は存在しませんので、どうして混泳させてみたい方は混泳させても良いのかもしれません。では、和蘭獅子頭と相性がいい金魚と相性が悪い金魚の説明をしていきます。

相性のいい金魚

和蘭獅子頭と最も相性がいい金魚は、東錦(アズマニシキ)や丹頂(タンチョウ)などのオランダ型の金魚です。オランダ型の金魚は、成長するにつれて発達する頭部の肉瘤と琉金型に劣らない美しい尾ビレが特徴的なので、それぞれの品種で成長の変化を見比べてみるのもオススメです。

相性が悪い金魚

和蘭獅子頭と相性が悪い金魚は、蘭鋳(ランチュウ)や江戸錦(エドニシキ)などのランチュウ型の金魚です。ランチュウ型の金魚は、泳ぎが苦手な品種が多く和蘭獅子頭と混泳させてしまうと和蘭獅子頭がランチュウ型の金魚のエサを取ってしまうことがあります。もしランチュウ型の金魚と混泳させる際には、ランチュウ型の金魚がエサを食べることが出来ているのかを気をつけるようにしてください。

和蘭獅子頭を飼う際の注意点

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和蘭獅子頭は、頭部の肉瘤(ニクリュウ)と尾びれに特徴が出る金魚です。店頭で購入を考えている方は、こだわりポイントを一つ決めて行くことをオススメします。和蘭獅子頭は、肉瘤や尾びれなど選ぶポイントがたくさんあります。いざ店頭に行っても、迷ってしまうことが多いので例えば肉瘤がしっかり出てきそうな個体を購入しようや、尾びれが綺麗にひらいている個体を購入しようなどこだわりポイントを決めることで迷うことが減り、後悔する事も減るのでオススメします。和蘭獅子頭は、個人個人で選ぶポイントが変わりやすい品種でもあるので、店員さんのオススメを購入して自宅の水槽で泳がせてみると何か違うということが珍しくありません。高価な和蘭獅子頭になれば、肉瘤も尾びれも完璧に近い個体は存在しますが、一般的に売られている安価な和蘭獅子頭であれば、どこか一部が微妙というがあるので自分のこだわりポイントを持てばそんな中からで満足する個体が選べるのでぜひ、一つこだわりポイントを持つことをオススメします。そして、和蘭獅子頭からさまざま品種の金魚が派生しています。和蘭獅子頭は、店頭などでもよく見かけることが出来る品種でもありますし、金魚の中でも安価で購入することも可能な金魚です。なにより、頑張って育てると10年程生きることも可能性です。奈良大和郡山の「やまと錦魚園」の中にある金魚資料館には、和蘭獅子頭がホルマリン標本として展示してあります。この和蘭獅子頭は、16歳という長命の記録を持つということで展示されています。このようにしっかり飼うことで長生きしてくれるので初心者の方にもオススメの金魚です。

和蘭獅子頭から派生した金魚

東錦

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和蘭獅子頭をサンショク出目金と交配させて固定化させたのが東錦です。東錦の特徴や飼い方についての詳細は下記の詳細ページで説明しています。

丹頂

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体の形などは、和蘭獅子頭とあまり変わらないのですが、頭部のみが赤でその他の部分は白い体色をしているのが丹頂です。丹頂の特徴や飼い方についての詳細は下記の詳細ページで説明しています。

青文魚

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体の形などは、和蘭獅子頭とあまり変わらないのですが、体の色が特徴的な青色をしているのが青文魚です。青文魚の特徴や飼い方についての詳細は下記の詳細ページで説明しています。

茶金

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体の形などは、和蘭獅子頭とあまり変わらないのですが、体の色が赤褐色をしていているのが茶金です。海外では、茶金の特徴や飼い方についての詳細は下記の詳細ページで説明しています。

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