飼育
日本という国には四季が存在し各季節ごとに特徴が存在します。金魚も季節ごとに問題点と対策が存在します。それらを知っているのと知らないのでは大きな差になります。今回は、季節ごとの飼育について説明していきます。
日本という国には四季が存在しているので各季節ごとに特徴が存在します。
例えば春に花を咲かせ、夏に暑くなり、秋に紅葉しその後落葉を始め、冬に雪が降り寒くなります。このように四季には、それぞれ特徴を持っておりそれが魅力でもありますが、生き物はそれに順応していく必要があります。
当然、金魚も例外ではありません。季節ごとに問題が発生するので、それにいち早く対策をとるべきなのです。ほとんどの方は気にせずに飼育している方だと思います。それで問題が無いといえば無いのですが、問題が起こったときに原因を探す際や事前に対策をとることで問題が大きくなるのを防ぐことが出来ます。
今回は、各季節ごとに起こりうる問題と対策を説明していきます。
春は、金魚の世界では産卵の時期になります。3月末から5月頃が産卵の時期になので、一般的には花見の時期です。金魚が産卵を始めると、オスがメスを追いかけてメスが弱って死んでしまう場合があるため産卵をさせない方や金魚を殺したくない方はオスとメスを産卵する前には分けておくようにしてください。またメスをオスと分けておいても卵を産む事があります。当然オスが一緒ではないので無精卵になるので、早め処理するようにしてください。もし、そのままにしておくと一緒に入れている金魚がエサと間違って食べてしまう事故が起こり消化不良で死んでしまう場合や、無精卵の卵が徐々に腐り菌の温床になってしまうことがあるので、早めに処理するようにしてください。
また、春は水温の変化が激しい時期でもあるので、それに伴い病気にかかるリスクも非常に高い時期です。特に、白点病や尾ぐされ病などに菌が原因の病気が多いので、塩浴などを行い病気への対策をしっかり行っておくことが重要になってきます。
夏は、病気にかかるリスクも他の季節に比べて少なく一番気が休まる時期です。しかし、クーラーを入れる部屋で飼育される方は気を休めるには少し早いです。クーラーを入れる事により気温が下がります。それに伴い水温も下がってしまいます。水温が下がると金魚の免疫能力が低下する場合があります。免疫能力が低下すると、病気にかかるリスクが上昇していきます。また、24時間クーラーを入れている部屋ではなく、自宅のリビングなどのように日中はクーラーなどが入っておらず人が帰ってきてからクーラーを入れて寝る直前に切るような場所だと特に危険です。短時間で、水温が10℃近くの落差が出るような場所だと金魚にとっては想像を絶するストレスが掛かっているので、もしそのような場所で飼っている方は場所を移すか、風向を水槽に向けるのではなく水槽から一番遠い場所に向けるようにするなど対策を講じるようにしてください。
そして、夏に一番気をつけるべきは、エサのあげすぎです。金魚の食欲があるのは、水温が高い夏なので、他の時期に比べてエサをあげる量を増やす方が多いです。あげる量が多いことが問題ではなく、あげた後が問題なのです。量を多くあげた場合に、金魚は食べ残してしまうと、底に落ちていきます。食べ残したエサに、菌が繁殖して病気や水質の悪化に繋がっていくのですが、菌が繁殖するスピードが他の時期の比にならない程に早いので、それに伴い水質の悪化も早くなっていきます。なので、水質を悪化させないために5分以上食べないエサは、網などで掬い捨てるようにしてください。それをするのが難しい方は、餌を上げる量を減らすなどの対策をとるようにしてください。
秋は、金魚の品評会などが各地で開催され金魚の世界では一番盛り上げる季節になります。
秋での問題点は、やはり病気のリスクが上昇することです。春同様に、気温の変化が激しい時期なのでそれに伴い、病気のリスクが上昇していきます。ただし、秋は春と違い菌による病気も多いのですが、「チョウ」や「イカリムシ」などのような虫による病気が多い傾向にあります。
基本的な対策は、菌の時と同じように塩浴などを行うことが重要になってきます。ただし、虫が原因の場合は虫が死んでからも卵などが残っていると再発する可能性が非常に高く、正しい対策とることで再発のリスクを減らすことが出来ます。秋は、白点病などの菌による病気も多いので早めの対策が重要になる時期になってきます。
冬は、気温が下がりそれによって水温も下がってきます。病気のリスクは低いですが、唯一「水カビ病」だけは他の時期に比べてかかるリスクが上昇します。体に綿のようなものが付着した場合には水カビ病の可能性があるので対策をしっかり行うようにしてください。
冬に一番気をつけるべき点は、エサをあげるタイミングです。冬は、金魚の動きが鈍ることもあり、なかなか食欲が出てこないです。食欲が無いのに、エサをあげてしまうと食べ残して水質を悪化させる可能性が高くなってきます。そのためエサをあげることに尻込みしてしまう人が多いです。夏の項目でも書きましたが、残った場合には網などで掬ってあげればいいのですが、それが難しい方はエサの代わりに水草を水槽に入れて置くことで、エサをあげなくてもお腹が空いた金魚は水草を食べてくれるので、エサをあげる心配もないですし、エサを上げるべきかどうかを悩むことも少なくなるのでオススメです。
また、人によってはエサを切る(全くあげない)方もいますが、当サイトではあまりオススメはしません。エサを切ることで、エサを上げることへのデメリットを無くすことが出来ますし、エサを切ることで冬を越して春になるとすぐに産卵の時期に入りますが、エサを切ることで産卵の時の卵の状態がいいと言われています。しかし、金魚を飼育しているほとんどの方は産卵をさせるために金魚を飼っている方は少なく金魚を楽しむために飼っている方の方が多いと思うので、産卵のことの前に金魚を殺さないことや金魚を楽しむことを考えるほうがいいので、わざわざエサを切るようなことをしなくてもいいと思います。エサを切ることにより、当然どんどん痩せていきます。また、いざ春先にエサをあげ始めたときに食べることを拒絶する個体が出てきます。エサを切ることで、金魚の見た目を損なうこと事が多いです。ですので、エサを切るのではなくエサの量を少なくするのをオススメします。ただし、東海地方や北海道などのような地域はエサをあげない方がいい場合あるので、そこは臨機応変に対策をしてもらえれば幸いです。
上記の項目で、各季節ごとの問題と対策を説明してきましたが、簡潔に説明すると春・秋は病気のリスクが高いので病気の対策をとる必要があり、夏・冬はエサの量に注意することが大切であるというになります。季節ごとの問題点は、地域や場所で全く違ってきますし金魚でも変わってくることがあるので、全てに合う対策は難しいので各々が対策をとってもらえると幸いです。ただし、先人がやってしまった失敗を何回も繰り返す必要はないので上記の項目で説明したことは最低でも対策をとるようにしてください。
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