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知識

金魚の生産地5選

金魚を購入するために、専門店などに行くと弥富産や大和郡山産など生産地が書いてあることがあります。生産地が書いてあっても生産地によって何が違うのかがいまいちわかりづらい部分もあります。今回は、生産地について説明していきます。

生産地について

金魚を購入するために、専門店などに行くと弥富産や大和産など生産地が書いてあることがあります。スーパーなどに並べられている食材と違い生産地で選ぶ人は少ないと思います。また、生産地が書いてあっても生産地によって何が違うのかがいまいちわかりづらい部分もあります。
今回は、金魚の有名な生産地を4箇所説明していきます。

生産地の種類

愛知県弥富地方

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金魚の生産地をあげてくれと言われたらまず出てくるのが愛知県弥富地方です。
金魚の生産地としては、養殖池面積・売上高・品種数において日本一を誇っています。日本中から金魚が集まってきます。近年では、弥富市周辺での再開発などの影響により生産数が減り高級路線へと変更してきています。
また宇宙飛行士の向井千秋さんが、1994年に宇宙に連れて行った金魚(和金)は弥富産の金魚になります。
弥富地方が生産地としてスタートしたのは、江戸時代に奈良県大和郡山の金魚商人が東海道の前ヶ須(現在の弥富市付近)に宿泊した際、土地を借りて溜池を造り、金魚の水替えや休養の場所として用いました。その時にその地域の権十郎が金魚を気に入り購入したのが金魚の生産地としての始まりと言われています。

奈良県大和郡山地方

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奈良県大和郡山(やまとこおりやま)は現在、金魚の生産数においては愛知県の弥富地方を抜いて全国一になっています。日本で流通している金魚の多くを占めているのが大和郡山産の金魚になります。
大和郡山市は、市をあげて金魚に力を入れていることもあり市の様々な場所で金魚を目にする機会が多いです。例えば、「金魚が泳ぐ改札口」や「金魚が泳ぐ電話ボックス」は、一度はテレビやネットなどで見たことがある方も少ないと思います。観光地としても大和郡山市を訪れる方も増えています。
大和郡山市では、1995年から毎年8月の第3日曜に行われる「全国金魚すくい選手権大会」は、1人1枚のポイで3分間に一体何匹の金魚が掬えるかを競う大会です。毎年、非常に盛り上がり金魚すくいの大会としては、全国最大級の規模の大会になります。この大会で使用される金魚は、もちらん大和郡山産の和金になります。
大和郡山の生産地としての由来は、1724年(享保9年)に甲斐の国(山梨県)の柳澤吉里侯が大和郡山に入府したことが始まりになります。幕末になると、武士の副業としてその後の明治維新後には職を失った武家の仕事として盛んに行われるようになりました。現在の国内金魚を語る上で、大和郡山はなくてはならない存在になっています。

東京都江戸川周辺

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東京都江戸川は、江戸時代から明治時代にかけて金魚の養殖が盛んだった地域の総称です。現在は、街の都市化や後継者不足などにより生産者の数も減り続けておりそれに伴い生産数の減少してきています。
しかし現在でも江戸川区で毎年7月に行われる「金魚まつり」では、金魚すくいだけでなくめったにお目にかかることがない高級金魚などが展示、販売されているので金魚好きはもちろんですが家族で楽しむこと出来る祭りが行われることなどからも金魚の生産地としての知名度は高いです。今も、農林水産大臣賞などを受賞する金魚を排出していることなどからも江戸川ブランドの伝統は続いています。
江戸川での金魚の由来は、江戸時代中期に当時え金魚が庶民の中でも人気になり始めてきた時期に広い土地があり水質が良好な土地として江戸川区周辺が金魚の養殖地として発展したのが始まりです。

熊本県長洲地方

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熊本県長洲地方は、街をあげて金魚を盛り上げている生産地になります。そして、長洲地方が広く知られるようになって要因でもある全国で唯一の金魚専門の水族館「金魚の館」があります。なかには定番の品種から珍しい品種まで様々な金魚が展示されています。
そして、もう一つ長洲地方を語る上で忘れることができないのが「ジャンボオランダ獅子頭」です。通常のオランダ獅子頭に比べて倍以上の大きさになるのが特徴です。オランダ獅子頭好きの方は一度は、飼ってみたい品種だと思います。ジャンボオランダ獅子頭を求めて長洲地方まで行く人がいるくらいです。
長洲地方での金魚の由来は、幕末から明治初期にかけて一人の町民が金魚を長洲地方に持ち帰り試行錯誤して養殖し始めたのが最初になります。その後、続々と町内で金魚の養殖をする所が増えていくことになりました。

長野県飯田地方

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近年、上記の生産地以外で金魚好きの方が注目している生産地として、長野県飯田地方があります。最近では、専門店などでも目にすることが増えてきた生産地になります。飯田産の金魚の最大の特徴は、赤みが段違いに濃いことです。一般的に、目にする金魚の赤みはオレンジに近い色の個体が多いのですが、飯田産の金魚はオレンジ色ではなく信号機などの赤色に近い色をしています。
また、更紗の場合は赤みが濃いことにより白がよりきれいに見えることなどから今注目の生産地になっています。しかし、価格帯は他の生産地に比べて1〜2割増しの傾向が高いです。飯田産の丹頂や琉金などは特徴がより分かりやすいのでオススメです。

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